ゴーンガール

出典:http://eiga.com/movie/79771/photo/

とにかく色々な意味でラストに震撼する映画

アメリカ・ミズーリ州。幸せに満ちた理想的な結婚生活を送る夫・ニック(ベン・アフレック)と妻・エイミー(ロザムンド・パイク)。
順風満帆に見えた2人が結婚5周年を迎えたその日にエイミーの姿が忽然と消える。家には争った形跡と大量の血痕が見つかる。
アリバイがあいまいなニックは警察に疑われ、完璧で美しい若妻が失踪したこの事件は注目され過激に報道される事になる。
そしてラストにこの夫婦の本当のカタチが明らかになる…!

男性は女性が恐ろしくなり、女性はすっきり!なんて言われたりする作品ですが…いや、女性でも女性が恐ろしくなります。(笑)
最高のミステリでもあり、ブラックコメディでもある本作品。「結婚」というものについて、
普段あまり考えない方向で考えさせられまくること間違いなしです。

ぜひとも、ラストの震撼を味わってみてください!


出典:http://www.foxmovies-jp.com/gone-girl/movie/

”奇才”と呼ばれる男『デヴィッド・フィンチャー』監督

  • 【セブン】
  •  →キリスト教の「七つの大罪」をモチーフにした連続猟奇殺人事件と、その事件を追う刑事たちの姿を描いたサイコ・サスペンス。

  • 【ファイト・クラブ】
  •  →空虚な生活を送るヤング・エグゼクティブのジャックが謎の秘密組織「ファイト・クラブ」のメンバーになり…

  • 【ドラゴン・タトゥーの女】
  •  →とある40年前の失踪事件の調査依頼から始まる物語。

  • ベンジャミン・バトン 数奇な人生
  •  →80代の男性として誕生し、そこから徐々に若返っていく運命のもとに生まれた男ベンジャミン・バトンの物語。

  • 【ソーシャル・ネットワーク】
  •  →Facebookの創設者、マーク・ザッカーバーグの半生を描いた作品。

このうち何かの映画はきいた事があるのではないでしょうか。
スタイリッシュで先鋭的、音楽も映像も感性もとにかく人を惹き込む監督で、少々暴力的な表現のものから深い人間ドラマまで手がけています。

ちなみに挙げたものの中で、個人的に特にお勧めのものは「セブン」と「ベンジャミン・バトン 数奇な人生」です。

「ゴーンガール」とともに奇才の世界観をとくとご覧あれ!

物語にでてくる人形『パンチとジュディ』(※少しネタバレあり)

物語でニックは犯人として疑われるだけでなく、DV夫として疑われる事になります。そして、その説が濃厚になってしまう原因となった一つが、
エイミーが家を出て行く前においていったニックへのプレゼント「パンチとジュディ」の人形だったのです。

「パンチとジュディ」はイギリスの人形劇です。人形劇の内容は、基本パンチが赤ん坊を放り投げ、ジュディを棍棒で殴り倒し、
その後も犬や医者、警官やワニなどを殴り倒し、死刑執行人を逆に縛り首にし、最後に悪魔を殴り倒すというもの。

概要だけだとかなりの恐ろしさを醸し出していますが、「コメディア・デラルテ」という14世紀のイタリアの伝統的な風刺劇が起源の、
激しさを持ち合わせている、基本はコメディの作品です。暴力的ながらも荒唐無稽なドタバタ喜劇としてイギリスで人気を博している有名な人形劇なのです。

あの人形の裏側にはこんな意味があったのです。他にも細かく何かを示唆しているものがあるかもしれません。
ブラックユーモアの裏側を楽しむのもまた一興です!

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劇団天然ポリエステル劇団員。運動療育士。現在は声優養成所に通い、声優を目指しつつ、舞台、ちょこっと映像、webラジオ配信となんかもうたくさん奮闘中系女子。giorni feliciでは映画ライター担当*